YUIMETALのダンスに目が釘づけで困る その2

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YUIMETALのダンスがちょっと違う、という点について「YUIMETALのダンスに目が釘づけで困る その1」で書きました。

今回はその違いについて、もうちょっと掘り下げてみたいと思います。

ポイントは首の動き?

2012年の「いいね!」のYUIMETALにこんな動きを見ることができます。

これはYUIMETALが右腕をぐるっと前にまわす動きなのですが、そこに首がついていっているのがわかります。

「オマエノモノハオレノモノ」の最後のキメでYUIMETALはMOAMETAL側へ首を傾けるのですが、そこから次の右腕を前に出すまでは首の動きをタメて、いざ右腕を出す段階になって一気に首が反対側へと動き、右腕の動きを追いかけています。

振り付けでどこまで指定されているのかはわかりませんが、背後のMOAMETALがピョンと跳び上がっていますので、このYUIMETALの首の動きは独自に加えたものだといえそうです。

ただ腕を動かすだけでなく、そこに首の動きを添えることによって全身の動きがダイナミックに見えることになるわけですね。

そして、背後でジャンプしていたMOAMETALは、腕の動作の準備として直前にジャンプを加えているので、これもMOAMETALなりのダイナミクスの演出だといえるでしょう。

振り付け以上の、記憶に残るダンス

こちらは「イジメ、ダメ、ゼッタイ」のなかの一部分です。

ひざを曲げて左手を斜め上に伸ばす動作の直前に、首が一瞬、左手側に傾いているのがわかります。

よく首を痛めないなぁと感心してしまうのですが……。

YUIMETALのダンスはダイナミックに見えるのですが、ただ力強いだけではないようにも見えます。

特にBABYMETALでは衣装やウェービーなツインテールも加わってか、どこか優美だったりゴージャスにも見えるような気がします。

ただダイナミックに、力強く見せるのなら素早く動いて素早く止めればいいと思うのですが、YUIMETALのダンスはその次元におさまるものではないようです。

たとえば、アイススケートのフィギュア競技では、ジャンプの前後に別の小さな要素を加えることによって、ジャンプだけでなく追加した要素の分もポイントを獲得することが可能です。

トリノ冬季オリンピックでは荒川静香選手がポイントとして加算されない技をあえてとりいれることで「記憶に残る」パフォーマンスを披露しました。

それと同じようなことがYUIMETALのダンスにおこっているのではないか。

先にみたような、一瞬の首のひねりといったような動きがアクセントとしてさまざまな箇所に散りばめられることによって、ダンス全体がダイナミックに、そしてそれ以上のものとして見えるようになるのではないでしょうか。