YUIMETALのダンスに目が釘づけで困る その1

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違いを生むYUIMETALのダンス

BABYMETALにしてもさくら学院にしてもそうなんですが、映像を観ていくうちにひとつのことに気がつきます。

同じ振りなのに、YUIMETAL(あるいは由結ちゃん)は動きがちょっと違う。

なんというか、野球の素振りじゃないけど、ビシッ、ビシッと音でも聞こえてきそうなカンジ。

動くところはしっかり動き、止めるところはしっかり止める、といったダイナミックさ、力強さがあるように思います。

と、考えたときにあることを思い出しました。

それは、書道のうまさはダンスのうまさにも共通している、といった話でした。

筆の動かし方にはハライ、ハネ、トメといった基本的な動作があるわけですが、この動作のうまさとダンスのうまさは共通している、というわけです。

なるほどなぁ、と思い出していたら、そういえば、由結ちゃんって、めちゃ字がキレイなんですよね。

さて、「JCCテレビ」というサイトがあるのですが、そのなかで「ベビーメタルの魅力」という特集ページがアップされています。「唯一無二のメタルな演舞(第18回)」という記事では、YUIMETALのダンスについて次のように触れています。

ダンスとは、リズムに合わせて身体を動かすものだと思っていた。
いや今でもそう思っているが、YUIMETALはどうも違う。
リズムに合わせて身体を動かす、のではなく、リズムをいったん身体のなかに取り込んで、手足、指先にいたるまでの身体の隅々を使ってリズムを“表現”している。
しかも独特の“タメ”と抜群の“キレ”によって。
それが見る者の目を釘づけにする。

文章で書くのは難しいのだが、たとえば
1、2、3、4
というリズムがあるとする。
普通は
1、2、3、4
と順番に身体を動かす。

でもYUIMETALの場合はたとえば
1, 2, 3,,,,,,,, 4
といった動きをすることがある。「,,,,,,」は独特のタメ。そこから一気に4に動く。
それが見る者をはっとさせるキレに映る。

そう、確かにそうなんですよね。

そしてこの記事、ダンスに関して触れられているのはYUIMETALだけではありません。引用した文の続きに、ちゃんとMOAMETALのことが書かれています。泣けます。

YUIMETALのダンスの原点?

ゆいもあの二人によるさくら学院入学試験時の動画がYouTubeにアップされています。

これ、メイトや父兄さんが確認できるゆいもあコンビのもっとも幼少期の映像ということになるんでしょうか。

ともかく、これを観ると由結ちゃんに関してはピョンピョンとび跳ねる様子が印象的です。

課題曲が由結ちゃんの憧れだった可憐Girl’sの曲だということを差し引いても動きがしっかりしているように見受けられます。

なかでも、0分57秒の「Yes! Change the world!」から「熱いバトル」にかけて、右手を上手(かみて)に伸ばし、右足を下手(しもて)に伸ばす動きは、手も足も両方しっかりと大きな動きで伸ばされていて、丁寧ささえ意識されているのではないかと思ってしまうほどです(本家の可憐Girl’sのMVでは、特にすぅちゃんですが手足を横方向へ伸ばすよりはタテノリ感の上下動が優先されているように見えます)。

そのあとに続く「リアルをつらぬいて」では、右手が今度は下手に伸ばされるのですが、その直前に上半身を丸くかがめるようにして右手を伸ばす前の段階でタメが作られています。

そこから流れるように柔らかい動きで右手が下手へ伸ばされるのですが、伸ばすにつれてスピードが減速しているように思えます。スッと出して、フワッと止めるカンジでしょうか(本家のすぅちゃんはどうかというと、タメの部分でいったん上手へ振りかぶってから下手へ伸ばしています。ダイナミックにも程があります)。

ちょうど、Flashのイージング機能のようにスピードがコントロールされているのかどうかは実際のところわかりませんが、それでも同じ右手の動きでも、上手へ伸ばすときの大きな動きと、下手へ伸ばすときのタメてから伸ばしてフワッと止める動きの違いが見受けられると思います。

「リアルをつらぬいて」の箇所で伸ばされた由結ちゃんの右手は次の瞬間、ひらりと胸の前に戻ってきますが、それと連動して左足がピョンと跳ね上がり、左足→右足の踏み込みへとつながっていきます。

こういった一連の動作が流れるようにスムーズで、そしてその動きのひとつひとつはそれぞれがコントロールされている、といったようなことが、まずはこの動画から見受けられるかと思います。

この項は「YUIMETALのダンスに目が釘づけで困る その2」へ続きます。